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2024.07.25

1人あたり営業利益、NRIが断トツ1位、カギはストック型ビジネスに

 主要なSI企業などの2023年度決算から社員1人あたりの営業利益を算出したところ、断トツ1位は野村総合研究所(NRI)の約720万円だった。次いでインターネットイニシアティブ(IIJ)の604万円、日鉄ソリューションズ(NSSOL)の447万円などと続く。調査した大手8社の平均は242万円で、それを下回るのはNTTデータグループ(159万円)と富士ソフト(115万円)の2社。年商数百億円の中堅企業でも200万円から400万円程度になる。200万円を割るのは人依存率の高いビジネスモデルとみられる。 

 NRIの特徴はアウトソーシングとASPというストック型ビジネスを展開していること。実は、ビジネスモデルは異なるが、大塚商会も同じくASPなどストック型ビジネスの比重を高めており、1人あたり営業利益は668万円で、IIJよりも高い。400万円を超すのはNSSOLとBIPROGY、中堅のフューチャー(464万円)など、300万円超はSCSK(349万円)、NECネッツエスアイ(323万円)と中堅のNSD(346万円)などだ。

 意外だったのは、TISが293万円と大手の中で下から3番目だったこと。グループ社員は2万人を超すものの、高収益のビジネスが少ないのもかもしれない。また、DTSやCECなど中堅クラスの多くも200万円超に留まる。100万円台もある。NTTデータGと富士ソフトの2社で、中堅でもTDCソフト(178万円)、テスト専業のSHIFT(137万円)などだ。100万円を大きく割るBPOなどを展開する企業などもある。

 これらを平均年収でみると、NRIは1000万円を大きく超す。NTTデータGや大塚商会、NSSOL、BIPROGY、JBCC HDなどが800万円台で続く。(田中克己)

  社員1人あたり営業利益 営業利益(億円) 社員数
野村総合研究所 720万円 1204.11 1万6708人
大塚商会 668万円 629.59 9421人
インターネットイニシアティブ 604万円 290.29 4803人
フューチャー 464万円 137 2948人
日鉄ソリューションズ 447万円 350.01 7826人
BIPROGY 405万円 332.87 8218人
SCSK 349万円 570.04 1万6296人
NSD 346万円 151.8 4380人
NECネッツエスアイ 323万円 251.2 7774人
TIS 293万円 645.68 2万1972人
CEC 287万円 63.61 2209人
JBCC HD 271万円 44.22 1626人
DTS 246万円 151.8 6157人
TDCソフト 178万円 30.07 2136人
NTTデータグループ 156万円 3095.51 19万3513人
SHIFT 137万円 115.69 8423人
富士ソフト 115万円 206.84 1万7921人
トランス・コスモス 28万円 114.79 4万793人

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