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2025.10.31

【シリコンバレー視察2025】Box AI、AIアシスタントから自律型AIエージェントへ向かう

 クラウド上に置いたコンテンツやファイルを、どこからでもアクセス可能にするクラウドサービスを提供する米Boxで、Box AIシニア・プロダクト・マネージャーを務めるMeena Ganesh氏が米シリコンバレー本社で、「AIファースト時代に投入した」と語り、AIエージェントがワークフローを自動化し、データから即時のインテリジェンスを提供するようになるという。人を支援するアシスタントから複数のエージェントが自律的にタスクを処理するようになること。そこには、セキュリティなど様々なルールがあり、その承認を得たコンテンツのみを活用する。

 同サービスは、フォーチュン500の67%を含む約11万5000社の顧客に導入されている。ところが、「ビジネスはコンテンツに始まり、コンテンツに終わる」のに、扱うコンテンツに大きな課題がある。データがExcelにあったり、音声など非構造データだったり、そのままでは価値を取り出せない。異なる場所に保存されていることもある。そこにAIの力を活かし、コンテンツからインサイトを得られるようワークフローを自動化し、価値を引き出せるようにする。

 Box AI の機能には、テキスト生成、AI 抽出、ドキュメント Q&A のためのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)などがある。カスタムアプリケーションに拡張もできる。AIプラットフォームとしてのBox AIには、1500以上の統合したAI Content Foundationと、エンタープライズグレードのAI機能を備えた「コンテンツ+AIプラットフォーム」もある。多様なAIモデル(OpenAI、AWS、Anthropic、Gemini、Microsoft Azure、Google Cloud、Meta、watsonx)をサポートする。

 加えて、Box AIはアシスタントとして機能し、個別のタスクに対応するAIエージェントを提供する。AIは人のアシスタントから進化し、AIエージェントがコーディングなど専門プロセスを処理する自律型AIエージェントへと進むだろう。さらに、AI StudioがカスタムAIエージェントの作成、管理、デプロイ、Box AIの応答生成方法を制御する。メタデータを自動的に抽出・入力し、非構造化データに大規模な構造を適用する。機密情報などドキュメントタイプを識別、分類もする。

 Box AIは、セキュリティ、コンプライアンス、プライバシーを重要視する設計になっている。セキュアなコンテンツ管理プラットフォームを構築し、顧客のコンテンツを承認なしにAIモデルのトレーニングに使用できないようにもなっている。

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