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2025.02.10

生成AIへの投資拡大へ、インフォマティカが世界のCDOらに聞く

 クラウドデータ管理を手掛ける米インフォマティカがこのほど発表した生成AI導入の現状に関するグローバル調査レポート「CDO Insights 2025」によると、日本を含むアジア太平洋地域、欧州、北米のCDO(最高データ責任者)、CAO(最高分析責任者)、CDAO(最高データ分析責任者)が生成AIやデータマネジメントを優先事項に挙げ、投資を拡大する傾向が分かったという。

 2025年に生成AIへの投資拡大を予定しているCDOなどデータリーダーは、世界全体が87%(日本は90%)、データマネジメントへの投資拡大を予定しているのは世界全体が86%(日本が81%)となった。また、生成AIイニシアチブの推進理由となるビジネス上の優先課題について、日本のデータリーダーは、特に顧客体験の向上(日本 52%、世界全体 43%)や業務の生産性の向上(日本48%、世界全体43%)を重視していることもみえた。一方、 生成AIへの投資拡大を計画している中、データリーダーは生成AIイニシアチブから現実よりも早期にROI(投資対効果)が得られるという経営幹部からの過度な期待やプレッシャーにも直面している。

 実際に、データリーダーの9割以上が生成AIの業務上の価値を証明することの困難に直面していると回答する。日本のデータリーダーは、主にサイバーセキュリティとプライバシーに関するコンプライアンスや、ROIの効果的な測定ができないといった制約事項のために、生成AIイニシアチブの業務上の価値を証明することは難しいと考えていると、同レポートは指摘する。

 また、半数以上のデータリーダーが「生成AIパイロットの半数さえも本番環境に移行できておらず、さまざまな障害に直面している」という。日本企業におけるパイロットの成功を阻む最大の要因は「AI技術自体の成熟度と相互運用性の欠如」(57%)だという。加えて、「データ品質や準備状況などのデータに関する課題」(48%)や「価値を実証できないといったプロセスに関する課題」(48%)を挙げるリーダーも多くみられる。また、約半数のデータリーダーが「データの信頼性が生成AIパイロットを進めるうえでの大きな障害になっている」と回答する。(田中克己)

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