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NEWS&TOPICS

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2019.01.09

19年のIT市場の10大予測

 IDCジャパンが18年12月末、19年の国内IT市場における10大予測を発表した。DX(デジタルトランスフォーメーション)の現実解模索や働き方の未来、データエコシステムなど多くのがDXベースの項目だという。だが、10項目に大きな変革をもたらせるものが見当たらないのは、DXへの停滞感があるからだろう。収集したデータを使った新しいビジネスの展開を模索したものの、多くがPoCで終わり、実用化にいたらない。

 1つは、業務部門がIT予算を持ったことで、IT部門が全社IT化の主導権を握れなくなったことが大きく影響している。もちろんIT部門の実力不足もあるが、結果的にデジタル変革を起こすのではなく、今のビジネスの生産性を向上することに落ち着いてきた。ただし、生産性は10~20%ではなく、2倍から3倍にする。IT企業はその実現策をユーザー企業に提案することが求められている。

 DXは新しいビジネスを創造することからトーンダウンしたように思える。最も先進的な取り組みとみられていた米GE(ゼネラル・エレクトリック)がデジタル投資効果を疑問視し、GEデジタルを売却する。国内でも、セブン-イレブンや日本ハム、伊予銀行などの取り組みをみても、効率化や改善にとどまっている。理由はいろいろあるのだろうが、真のDX化を諦める必要はないと思う。そこに大きなビジネスチャンスがあるはずだ。(田中克己)

https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ44523218

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