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2025.03.14

[MWC2025] 富士通、ネットワークとAIの融合をテーマにネットワーク技術やAIソリューションをアピール

 富士通はネットワークとAIの融合による無限の可能性「Boundless Potential」をテーマに、ネットワーク技術やエンタープライズ向けAIソリューションなど紹介する。具体的には、AIの活用を支えるモバイルや光のオープンネットワークインフラのソリューション、AIによって高度化したネットワーク構築や運用などの事例、ユースケースをみせる。

 ネットワークビジネス担当の水野晋呉EVP執行役員によると、ネットワーク技術とネットワーク運用などにAIをどのように使うのかに力を入れた展示にしたという。社会問題を解決するオファリング「Uvance」の事例紹介の狙いは、AI単体ではなく、業務システムとの組み合わせによって、例えば10億円の在庫削減効果をみせるとともに、料金はその価値から決めていることをアピールする。それをネットワークインフラ領域にも適用し、AI活用による新たな収益化を考えることにつなげる。「メタやAWSなどはAI投資で大きな収益を得ている。通信事業者もAIのユースケースがほしい」(水野氏)。

 その1つに、プロアクティブ・オペレーションがある。障害などを予兆するもので、課題は運用担当者がそれを信じるかにある。そこで、デモを見せる。過去11カ月のデータからこれからの2日間のトラフィックを予測すると、あるところから急に数字が上がる。生成AIに、そのことがユーザーにどんな影響を及ぼすのかと尋ねると、雨が降るなどといった原因を特定し、帯域幅を広げるなどの対策を提案する。2025年度中にこの検証を終え、予測精度を確認するという。

 次世代プロセッサ「MONAKA」も展示する。GPUサーバーを手掛けるスーパーマイクロと協業し、同プロセッサを搭載したサーバーとネットワークソフトを組み合わせて提供する計画。特徴はAI活用に適しているだけではなく、消費電力が少なく、高いセキュリティを確保できること。同じようにAMDとも協業する。

 このほか、Open RAN準拠の5G Radio Unitソリューション、IOWN構想に基づいて、Open APNを実現する「Fujitsu Network 1FINITY T900」の実機を展示もする。AIエージェントも紹介する。「この工場には、こんなコネクティブを、この工場には品質のレベルや速度のレベルを変えて提供するなど、製造プロセスにおけるリアルタイムにデータを収集、活用するデータ軌道型経営を支援する」(水野氏)。(田中克己)

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