IDCジャパンが7月12日に発表した国内ITサービス市場ベンダーの2023年売り上げランキングによると、富士通、NTTデータ、NEC、日立製作所、IBM、アクセンチュアの順で、前年からの変動はなかった。23年の国内ITサービス市場規模は前年比6%増の6兆4608億円と順調に拡大する。
高い伸び率を示したのは、6位のアクセンチュアで、前年比約15%増の4160億円となり、5位のIBMとの差が22年の約1000億円から23年は900億円に縮まる。次に成長したのがNECの12.1%増(1兆618億円)で、約8%増だった日立を抜いて3位に浮上する。日立は4位になる。一方、最も低い成長率は、NTTデータの7%弱増になる。
サービスセグメント別に見ると、プロジェクトベース市場が上位10社中6社の前年比10%超の成長、マネージドサービス市場が従来型ITアウトソーシングのマイナス影響が継続する一方、既存システムのクラウドマイグレーションやモダナイゼーション、新規システム構築後のマネージドクラウドサービスの増加などが成長を牽引する。サポートサービスは、パッケージ・アプリの導入拡大に伴うソフト保守の拡大に加えて、ハード機器販売の伸長によるハード保守も拡大する。SAP S4/HANAなどへのマイグレーションやモダナイゼーション、デジタルイノベーション実装案件が成長ドライバーとなったという。(田中克己)
IDCジャパン調べ