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2024.06.03

テクノロジービジョン2024、AIアドバイザなど4つのトレンド

 アクセンチュアが5月27日、テクノロジービジョン2024を発表した。「人間性を組み込む」と「新たなデザインされた人間性」の2つの意味を持つ「ヒューマン・バイ・デザイン」が2024年のテーマで、ポイントは共進化になるという。山根圭輔氏は「生成AIのブレークスルーで、AIが人の表現能力に近づいた」とし、4つのトレンドを説明した。

 1つめは、AIによる出会いだ。答えの出し方が検索中心から生成AIによる対話型になった。アドバイザモデルと呼ぶもので、たとえば営業社員に行動をアドバイスしたりする。企業内のナレッジを活かし、独自のLLM(大規模言語モデル)を開発し、労働時間を削減したりもする。2つめは、自分専用エージェントとの出会いになる。AIが人を支援するアドバイザからエージェントへと進化すること。オープンAIのCEO、サム・」アルトマン氏は「AIエージェントがAIのキラー・ファンクションになる」と語っている。別の言い方をすれば、生成AIが人によりそって、対話し、作業の効率化を図ることから、人の可能性を引き出しくれるものになるということ。AIは人から学び、人はAIから学ぶという関係になる。「本丸は人の能力強化と相互学習」。たとえば、コーチAIは答えを出すのはなく、解き方を教えるということ。とはいっても、日本企業のAI活用は文書作成や要約などの肩代りで、アイデア作りにまだ至っていない。

 3つめは、私たちが必要とする空間になること。VRとARを包含した空間コンピューティングのことで、アップルのビジュアルプロがそれを実現させるだろう。4つめは、デジタル化された私たちの身体。その新しいヒューマンインターフェイスが第六感を発見もするという。

 これらによって、人とAIの共進化がおきる。山根氏は「ジャズのセッションのようなもの」と表現する。クリエーティブを相手に投げかけると、その相手が投げ返す。つまり、どんどん進化していくということ。そして、BYOAIと呼ぶ生成AIネィティブの人たちが主役になる時代がくる。AIエージェントが人のバディになり、深く学習、理解するなどの世界になる。(田中克己)

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