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2025.07.02

SAPジャパンの中堅・中小企業開拓を聞く、ITビジネス研究会

 ITビジネス研究会は6月27日、東京・大手町にSAPジャパンのイノベーション施設を訪問し、同社が取り組む中堅・中小企業向けERPビジネスについて、事業責任者の田原隆次氏に話を聞いた。中堅・中小企業のユーザーは国内に3500社超おり、実は年商100億円未満がその約40%、100億から500億円未満が約25%もあるそうだ。

 同社は財務や調達、販売など25の業務・業種を用意し、ユーザーに作り込みをさせない販売戦略をとる。コストがかかり、稼働に時間がかかるとし、世の中にある最適なものを調達、組み合わせて活用することを提唱する。その1つであるアクセンチュアの中小製造業向けシステムは月額料金で、初期費用はほとんどかからない。運用などの人材育成を支援もする。

 そんな同社のパートナーは全国に約500社あるが、中堅・中小企業市場にフォーカスするのは30社弱と意外に少ない。もちろん。大手向けを手掛けるパートナーの中に中堅企業も開拓するケースはあるが、中堅・中小企業の新規プロジェクトは年に約50件だという。例えば、あるパートナーは年商200億円未満の組み立て製造業ユーザーに、導入期間約14カ月、導入費用1億7600万円でSAPのERPを導入する。ここには販売管理、在庫/購買、生産、財務会計、管理会計の機能を備える。こうした顧客を増やすため、新たなパートナーを募ってもいるそうだ。(田中克己)

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