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2020.11.02

コロナ後を見据えた回復策

 アクセンチュアが10月早々、ポストコロナ時代のフューチャービジョンを発表した。同社ビジネスコンサルティング本部ストラテジーグループ・インダストリーコンサルティングで日本統括マネジング・ディレクターを務める中村健太郎氏は「新型コロナが企業変革を迫ったことにヒントがある」とし、業種で異なる影響から未来を予想する。

 たとえば、通信はほとんど影響を受けなかったのに対して、百貨店や不動産などは大きなダメージを受ける。自動車は15%から20%の売り上げダウンするものの、2年から3年で戻る。業種で異なる影響を予想する。その一方で、ネット企業の時価総額が過去最高に達した。「使い道のない余った資金がデジタル銘柄に流れた」(小川氏)からだ。その資金を使って、ネット企業は新しいサービスを開発し、デジタル企業になり市場シェアを広げていく。問題は、GAFAなどデジタル企業が市場を席捲する中で、日本企業は経済回復を待つのか、新しい需要を取りにいくのかの選択に迫られるという。

 小川氏は攻めのヒントを示す。同社がベンチマークする300社弱から分かった1つは、EC市場の拡大だ。自動車や不動産なども売れる。ライブコマースやフリクションレス(買わなくても、届く)などサービス形態もバーチャル化する。結果、データが記録され、パーソナライズ化したサービスが提供できる。コミュニティのデジタル化も進む。2700万人が参加した音楽イベントもあっという。。

 健康・衛生にコストをかける消費者が出てきたことも、コロナ時代の特長だ。たとえば、LINEが提供するオンライン健康相談の友達登録数は2020年2月に400万超、相談件数は前月比で40倍も増えたという。個人が自分のバイタルデータも提供する。

 リモートワークが生産の国内回帰や地方回帰へつながる現象もみられる。会議や資料のやり取りのオンライン化、企業内データのクラウド化、そしてサプライチェーンの省力化などによる。米中経済戦争も影響し、コスト高だった国内生産が無人を前提にした工場に生まれ変わる。その一方で、オフィス契約を見直し、小さな本社にする。コスト削減分は、社員の住宅など環境整備に還元する。

 新型コロナから未来を予兆もできる。アクセンチュアによると、移動コストの極大化、贅沢で特別なリアル体験、時間・モードの境界線の消失、強制的なデジタル体験、帰属意識の縮小、規則性の崩壊、社会への個人の責任が浮き彫りなる、などだ。それぞれの業界がそれら項目にそった未来のシナリオを描き出す。企業は何を果たすのか、再定義する。(田中克己)

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