リコージャパンが1月15日にユーザーの課題を同社のソリューションなどで解決することを体感できる「RICOH Smart & Innovation Center(SIC)」を東京都港区の本社事業所にオープンした。東城聡史デジタルサービス営業本部マーケティングセンター価値づくり推進室室長は「1年後、2年後にどうありたいかを聞き、ソリューションを提案し、課題を解決する」と、同センターの目的を説明する。約20のソリューションを用意する。
SICには、大きく4つのブースがある。まずは入口のブースで動画によるAIやデジタルサービスを活用し、課題解決後の姿をイメージしてもらう。次のブースでは、ユーザーの抱える課題を、AIエージェントやデジタル度診断ツールなどを使って、対話しながら明確にしていく。3つめのブースは、明確にした課題を解決するソリューションを体感する。ソリューションには、複合機の効果的な活用から、ノーコード開発ツールの活用、業務・業種ソフト、リモート会議の仕方、セキュリティ対策などを用意する。
このほかに生成AIを活用した社内データサービス、ワークプレイスとデジタルサービスを活用したオフィス移転、見積書作成AI支援、デジタルアシスタントなどのソリューションを揃える。最後のブースではGX実現に向けた脱炭素ソリューションやSDGsなど、リコーの取り組みを、リコー会長の山下良則氏がビデオで説明する。
平澤賢一価値づくり推進室価値づくり推進グループリーダーは「対話することがポイント」とし、これらソリューションは顧客ニーズによって変わっていくという。平澤氏によると、中堅・中小企業が強く関心を持つテーマは、2017年頃の働き方改革、2020年ころのリモートワークから、現在は業務の生産性向上やセキュリティへと変化している。個人の生産性か、部署の生産性か、全社の生産性かによって、異なるAI活用などソリューションを提案する。1日あたり6社のユーザーの利用を想定し、社内だけでなく、パートナー企業にも活用を働きかけている。(田中克己)