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NEWS&TOPICS

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2024.01.25

CES2024のブース訪問記

CES2024が閉幕した。今回のCESは、150か国以上より4300 社以上の出展者に対し、13万5000人以上が参加をした。主要テーマはAI、モビリティ。多くの製品、技術、サービスがAIの活用による進化が見られた展示会であった。ITビジネス研究会では、今回も視察ツアーを実施。総勢27人が参加し、CESの会場で多くの技術を目のあたりにした。訪れたブースのうち主だったところを紹介する。

当然、あの広い会場、4000社以上の企業すべてを訪問するのは難しく、事前に訪問を考えていた企業、日本企業などが中心である。なお、ITビジネス研究会の視察は、通訳同行といった形式をとっており、英語が不自由という参加者も積極的に質問が出来るようにしている。

まず初日は、Tech East ,West Hallから視察スタート。

・Witricity

業界初のワイヤレス充電オプションを搭載した2024年型ICON低速車(LSV)が発表されていた。

ワイヤレス充電で駐車して充電する自由を提供することで、手間のかからない充電ソリューションとことである。

・AEVA

自動運転のシステムを紹介。速度と3D位置検出を同時に実現し、自動運転車の安全性と精度を実現するソリューションである。

・AGC

素材の会社AGC。TVCMでもおなじみの日本企業である。

今回のCESの出展テーマは、「Detection(検知)」、「Connection(繋がり)」、「Comfortability(快適さ)」。特に自動車産業向けガラスの技術を活用したソリューションを多く紹介していた。

ガラスアンテナ、5Gなどのソリューションも展示されており、ジオテクト、コンフォートなどの追及も行っているとのことである。

国内企業の訪問は、日本語での質問が可能となるために、参加者の多くが、自身で質問等を行っていた。

 

・ダイキン

続いても国内企業、「空気で答えを出す会社」でおなじみのダイキン。

今回のCESでは、自動車、バッテリー、5G、半導体、医療分野向けの革新的なソリューションを出展。特にケミカルについて強く推しており、バッテリーマテリアルについての説明を受けた。ライフサイクルを改善し、安全性と高効率を目指した取り組みのようだ。

 

・AUO

台湾の液晶パネルメーカーで、輝度、精度の高いパネルが特徴である。品川駅の広告モニターのパネルは同社のものが使われているとのこと。

今回のCESでは、モビリティについても、提案しており、後部座席用ディスプレイ、サイドウインドウ用のディスプレイについては、CESAWARDS2024を獲得している。サイドウインドウ用のディスプレイはタッチモニターとなっている。

コックピットのモニターも詳細されていたが、時間が合わずで見きれなかったのが残念であった。

・muRata

セラミックスをベースとした電子部品メーカー。日本企業である。

今回のCESは、モビリティ、通信がテーマであった。スマートフォンで車の鍵管理、入退出のソリューションなどを紹介された。

・John Deere

米国の農業機械、および建設機械のメーカー。同社の完全自律型トラクターは、GPSガイダンス、ステレオカメラ、センサー、AI技術を活用して、運転席にオペレーターがいなくても農場で重要な作業を行うものであり、CESイノベーションアワード2024を獲得している。農業にイノベーション、グローバルで増大する食料需要を満たす取り組みとしている。

 

・Black Berry

デバイス、自動車、IoTのセキュリティに取り組む同社。その中核をなすオペレーティングシステムがQNX SDP 8.0である。SDP 8.0は、パフォーマンス、応答性、安全性のいずれかを選択するのではなく、妥協を許さないというコンセプトを採用しているとのこと。

 

・AMAZON

おなじみAMAZON。開発者向けソリューション、マーケティング向けソリューションを展示していた。

 

初日午後は、Tech North Hallを視察した。

・住友ゴム

国内タイヤメーカーの住友ゴム。CESは初出展のようだ。

今回は、独自のセンサーレスのセンシング技術「センシングコア」を紹介した。元々タイヤにIoTデバイスを搭載して、タイヤの情報を得るというソリューションを提供している同社であるが、このCESでは、センサーレスというソリューションを紹介。路面状態などのデータが車両の制御に活用されるだけでなく、クラウド経由で社会の情報に統合される技術に取り組んでいるとのこと。

ハードウエアでのセンシングではなく、ソフトウエアでのセンシング技術であると強調する。

・HONDA

2026年よりグローバル市場への投入を開始する新たなEV「Honda 0(ゼロ)シリーズ」を展示した。

流線型のデザイン、広い空間を実現。「運転して楽しい、使って楽しい、繋がって楽しい」を提供するとのことである。

EVの課題である、バッテリーはLGとの共同開発。使用開始から10年後のバッテリー劣化率は10%以下となるようだ。充電時間は15分で80%とのこと。

なお、フル充電時の走行距離、バッテリー価格、車本体の価格は今のところ回答できないとのこと。

・3M

食料不安、クリーンエネルギーなどのソリューションを展開。太陽光など植物にとって必要なものだけを通すフィルムが紹介されていた。

以外には、家電、e-モビリティ向けのソリューションも展示されていた。

・ENEOS

材料開発を加速する汎用原子レベルシミュレータ、気候変動管理・炭素会計プラットフォーム、EV 用潤滑油製品などが紹介されていた。

特に参加者の目を引いたのが、写真(左)のデータサーバー液浸冷却システムおよび同社と共同開発したデータサーバー用冷却油である。サーバーを水冷でもなく、空冷でもなく、油で冷却するというものである。サーバーを油に浸すという技術で、データセンター等に販売したいとしている。

 

2日目は、Tech West,Venetian EXPOを視察した。

まずはFOODTECHから。

 

・Tech MAGIC

日本のスタートアップ企業である。炒めるロボットを展示していた。すでに国内では大阪王将等に提供済であるが、北米に販路を求めるということで、CESに出展。

そもそも、何故このソリューションを考えたかを質問すると、同社代表の母親が高齢で調理が難しくなり、料理好きの母親に向けて開発したとのこと。何か心温まるストーリーを聞きながら、ブースを後にした。

・Yo-KAI

タピオカのベンディングマシーンの紹介。アプライアンス内に調理鍋を組み込んだロボットで、Netflix本社に導入が決まっている模様。

・KOHLER

アメリカの衛生陶器やタイル、家具、エンジン、発電機等の製造販売するメーカー。

お湯を循環させる風呂など、バスルームをスパに変えるソリューションを紹介。シャワーヘッドなども展示。

また、写真右は便器。ヒーター付きシート、調節可能な水温と水圧、非接触始動など、カスタマイズされた快適さを提供するという。

・サッカードローン

5機の赤いドローンと5機の青いドローンが対決。ドローンの展示は減少している中、非常に多くの観客が観戦していた。

・LIVALL

サイクリング用のヘルメット

背面にウインカーなども着いており、安全面を成長させたスマートデバイスである。

すでに、AMAZON等で購入が可能なようだ。

続いて、AWARDSを獲得した製品、サービスを陳列するコーナーに立ち寄った。

ここでは、全体としてではなく、参加者が各々気になるものを視察した。

・Midbar

空気中の水分をリアルタイムで水に変換するソリューションでベスト・オブ・イノベーションを獲得。従来の農業と比較して99%、垂直農法の競合他社と比較して90%、必要な水を削減できるという。

・WOTA

J-Startup事務局(JETRO)の推薦企業で、CES 2024 Innovation Awardsを受賞した。

排水の98%以上を再生して循環利用を可能にすることで、いつでもどこでも、安心安全の水を使える技術であり、災害地のシャワーや手洗いなどに活用を提案。

東大発のベンチャー企業である。

・Auvergne-Rhône-Alpes

実際に搭乗可能なドローンもアワードを獲得

2日目の午後は、Tech West,Venetian EXPOのスタートアップを視察。

・brein

ゲームでサイバーセキュリティを学ぶ。こちらもAIが活用されている。

・GALEON

医療機関向けのサイバーセキュリティソリューションを提供。サイバー攻撃を即座に検出して防止し、患者と病院の資産を保護。攻撃中、Galeon HDPはセーフモードに切り替わる。侵害されたアクセスをすべて閉じ、トラフィックを監視して、医療従事者が患者ファイルにアクセスできるようにするとのこと。

CES 2024 イノベーション アワード プロダクトを受賞

 

・AKIDAIA

すべてのドアに搭載させると、一度の認証で様々なところにアクセスが出来るというアクセスコントロールソリューション。こちらも、イノベーションアワードを獲得。

残念ながら、アメリカ、フランス、イタリア向けのみで、日本への進出はなさそうである。

視察3日目最終日はTech East Central Hall。CESのメインとも言える会場の視察である。

・LG

会場に入るとすぐに目に飛び込んでくるLBの看板。そして、ブースに入ると、そこには透明の有機ELTVがどんと構えている。下段左が正面から、右が裏から撮影したものであるが、透明なのがよくわかる。

ちなみに、透明ではなく、従来のTV同様に黒にも出来るとのこと。さて、透明にしたことで、どういった効果があるのか?何に使えばいいのか?と考えてしまうが、こういった技術をアピールできるというところが日本企業とは違うところであろうか。

また、LGブースでは、モビリティも展示されていた。自動運転が実現した際に、社内でどう快適に過ごすかの提案がなされていた。デジタルコックピット、ディスプレイ、AR/MRプラットフォーム、AI、5Gテレマティクスを搭載した車が近い将来体験できるかもしれない。

・Panasonic

パナソニックの今回のテーマは、「Sustainable Energy(CO2排出削減)」、「Circular Economy(サーキュラーなものづくり)」、「Resource Optimization(資源の最適化)」。

環境への取組としては、樹木や竹の廃材、廃コーヒーなど捨てていたものを利用してカップを作るなどの資源リサイクルを提案。プラスチックの削減のソリューションも紹介されていた。

健康的なライフスタイルをサポートをするEat Wellでは、エアフライ機能、コンベクションオーブン機能、炙り機能、インバーター電子レンジ機能を搭載したコンパクトな4-in-1マルチオーブンを見学。アプリと連動して調理が可能になるという。

・TCL

ホームシアターシステム。TVの画面サイズを変更でき、サイズ変更に伴って、視聴している人が座る椅子が前後に移動し、最適な距離で視聴が可能となる。

狭い日本の家屋では不要な気がするが、アメリカではニーズがあるかもしれない。

この企業は中国企業である。

・SUMSUN

「AI ビジョン」を搭載したスマート冷蔵庫。庫内にある食品を認識することが出来、デジタル目録を提供する。以前のCESでも同じようなコンセプトの冷蔵庫が発表されていたが、AIにより一層の進化を遂げている。

 

・Sony Honda Mobillity

新型EVブランド「AFEELA」(アフィーラ)を発表。フロントパネルにはパノラマスクリーン、流線型の車体という今回のCESでも多くみられたコンセプトをこちらでも見られた。AD/ADAS(自動運転/先進運転支援システム)にAIの活用、モビリティ開発環境のオープン化などを追及している。

仮想空間の運転シミュレーション(上段右)開発もすすめているとのこと。

 

・TDK

インタラクティブなローミングロボットなどさまざまなサービスを展示。

ITビジネス研究会では、CES2025(2025年1月7日—1月10日)の視察ツアーを企画する。是非参加検討をして欲しい。(木村知司)

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