ITインフラサービスを提供する米キンドリルが9月25日。メインフレームのモダナイゼーション(近代化)の現状と展望に関するグローバル調査と分析結果を発表した。約500人のITリーダーに聞いたもので、多くの企業がハイブリッド型アプローチで、コスト削減を達成していることが分かったという。
回答者の95%が「一部のメインフレーム・アプリをクラウドや分散型プラットフォームに移行している」とする。ただし、移行したワークロードの割合は平均37%で、完全に移行したのはわずか1%だ。問題は、メインフレームの高いセキュリティと信頼性、パフォーマンスを保ちながら、クラウドに効率的に移行すること。具体的には、メインフレーム・モダナイゼーション、ハイパースケーラーの統合、クラウドへの移行という3つの方法でモダナイゼーションに取り組み、年平均2500万ドルのコストを削減しているという。
同調査によると、半数以上がメインフレーム技術者の減少を懸念していることも分かった。そこで、回答者の74%がサポートを外部パートナーに依頼する。同社は「メインフレーム・モダナイゼーションの成功のためには、深い専門知識と経験を持つ信頼できるアドバイザーやインテグレータを見つけることが重要」と説く。(田中克己)