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2022.07.19

社員の才能を伸ばすスマートな働き方へ、Dropbox調査

 米Dropbox日本法人が7月8日、ニューノーマルの働き方に関する調査結果を公表した。最初の緊急事態宣言から2年が経過した現在、人々の働き方や価値観の変化と、新しい働き方を考察するもので、国内の20歳から69歳の男女1500人に聞いた。

 「リモートワークを実施している」との回答は3割弱だった。しかも、理想的なリモートワークの頻度は、40%超が「週1日以上」とする。リモートワークのメリットは「通勤時間などの短縮」(54.7%)、「自分のペースで仕事ができる」(45.9%)、「時間や場所の制約がない」(30.2%)の3項目が挙げる。とくに女性に顕著で、30代は12~18ポイントほど平均を上回る。一方、リモートワークの不満は、「プライベートと仕事のメリハリがつかない」(30.6%)、「水道光熱費・食費などが上がった」(29.7%)、「印刷ができない」(24.3%)などになる。

 多くの企業がリモートワークをサポートする。たとえば、「チャットやオンライン会議システム」(47.1%)、「ファイルアクセス」(36.9%)、「セキュリティ対策」(30.2%)などだ。半面、サポート不足に、「自宅の就労環境を整備するための補助金」(30.8%)、「ワーケーションなど自由な働き方を奨励する制度」(25.9%)、「仕事の成果に基づいて働き方を評価する仕組み」(17.3%)などを挙げる。

 Dropbox自身も、2020年10月から社員のテレワークを日常業務の基本とする「バーチャル・ファースト」を導入した。梅田成二社長は「21年4月から運用を開始し、9割の社員が在宅勤務を今後も望んでいる一方、出社する人との分断や不平等を招くことを危惧していることも分かった」と、課題を明かす。

 そこで、「同期・非同期」を意識的に使い分けるコミュニケーションのスタイルの重要性を感じる。同期とは、対面やオンラインのミーティング、電話、チャットツールなどによって同じ時間を共有するリアルタイムのコミュニケーションのこと。非同期とは、メールやチャットツールなど個々が都合のよいタイミングでコミュニケーションをとること。社内では「同期を優先したい」との回答は5割を超えたものの、意識的に使い分けているのは4割弱になる。

 それを年代別にみると、20代の女性が49.1%と高かった。役職別では部長層が61.1%と突出して高く、「会議の目的を明確にする」や「会議は設定時間内に終わらせる」、「本当に必要な人だけに参加してもらう」といった会議の効率的な運用を意識していることも分かったという。同社は調査結果から「社員の才能を伸ばす、スマートな働き方を実現する」ことが重要と説く。(田中克己)

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