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NEWS&TOPICS

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2021.03.03

働く視点は経営者の戦略や決断力から帰属意識に変わる

 日本人の従業員エンゲージメントが向上している。クアリトリクスの調査によると、19年の35%から20年は47%に上がった。従業員エンゲージメントとは、会社・組織の⽅針や戦略に共感し、誇りを持って、⾃発的に仕事に取り組んでいるような従業員のことで、「⾃発的な貢献意欲」と「⾃社に対する愛着・誇り」、「継続勤務意向」、「仕事のやりがい」の4つが測定要素になっているという。

 どんな要因がエンゲージメントに影響するのか。市川幹人氏によると、19年までは「経営陣の意思決定に対する信頼感」や「担当業務と会社の⽬標の関連づけ」、「良い仕事に対する評価」、「直属上司によるキャリア開発の⽀援」、研修を受講する機会」だったが、コロナ禍の20年は「チームの仕事に誇り」、「会社の⼀員であることを実感」、「仕事をするときの安⼼感」、「会社の社会貢献に誇り」、「⾃社でのキャリア展望」などと一変した。簡潔に言えば、経営者の戦略や決断力、従業員への評価、成長機会から帰属意識、CSR(企業の社会的責任)、成長の機会へとなったのだ。

 「会社の一員である」という帰属意識を持つ従業員も約60%になる。実はもう1つ重要な項目があることが分かったという。ウェルビーイング(⼼⾝ともに健康で良好な状態にあること)で、帰属意識とほぼ同じ58%が「ウェルビーイングを⾼めるためには、帰属意識を持てる組織であることが不可⽋」としている。

 だが、この調査の信頼性はどうなのか。本当に経営者の意思決定がランク外になっただろうか。(田中克己)

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