「データの量が急増するとともに、データの価値が上昇傾向にある」。米デルテクノロジーズが調査したデータ保護の実態調査によると、障害対策に課題を抱える企業が多いという。19年のデータ量は40%増え、データの価値を認識する企業も増加している。その一方で、システム障害の原因がハードからソフトになり、影響も拡大しているという。しかも、障害の事件・事故は「予期せぬダウンタイム」(45%)や「データロス」(35%)、「サイバー攻撃やサイバーインシデントによるデータアクセス阻害」(35%)が上位を占めている。
そのため、データ保護に不安な企業が少なくないという。そこで、専門ベンダーらに対策を頼むが、複数社のソリューションを活用すると、事件・事故が拡大する傾向があるという。同社日本法人の西頼大樹氏は「ベンダーは1社にしたほうが、被害が少ない」と助言する。とくにクラウド環境に移行したユーザーに、障害問題が多く発生する。経験のない5G活用も障害による影響大が懸念される。もちろん、調査の目的はデル製品を使ってもらうことにあるが、説明会では同社を最優先に選択する理由は分からなかった。(田中克己)