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2024.08.06

世界のCEOが生成AI活用で、人材と文化、ガバナンスの課題に直面、IBM調べ

 日本IBMがこのほど公開した米IBM Institute for Business Value(IBV)が実施した調査「CEOスタディ2024(CEOに立ちはだかる6つの真実 勇気と信念を持って前へ進むには)」の日本語版によると、日本を含む世界30カ国以上、3000人のCEO(最高経営責任者)が生成AIの導入と活用拡大を推進する中で、人材と文化、ガバナンスの課題に直面していることが分かった。

 調査したCEOの64%が「生成AIの成功はテクノロジーそのものよりも、人がテクノロジーをいかに受け入れるかにかかっている」と回答する。ところが、「一部の従業員が慣れるよりも速いペースで、生成AIの導入を組織に促している」との見方をする回答も6割になる。また、約3分の2のCEOが「自社は生成AI導入のためのスキルと知識を備えている」とするものの、「生成AIの導入が従業員や文化に与える影響を理解しているCEOはほぼいない」ことも判明したという。しかも、半数以上のCEOは、生成AIが従業員に与える影響をまだ評価していない状況にある。

 その一方で、CEOの5割超が生成AI活用に向けた人材採用を行っており、半分弱が生成AIの導入によって、今後12カ月で従業員の削減や再配置を見込んでいる。ただし、CEOの約3割が投資していないし、5割弱が生成AIの試験運用と実験にとどまっている。

 米IBM コンサルティングでグローバル・マネージング・パートナーを務めるマット・キャンディ氏は「生成AIを企業戦略に組み込むには、経営層が適応を推進する文化的マインドセットを構築し、変革を通じて人々を導くことが重要」と、適切な人材と文化がなければ、生成AIの進展は遅くなるとコメントする。(田中克己)

CEOスタディ2024日本語版の詳細は以下になる。

https://www.ibm.com/thought-leadership/institute-business-value/jp-ja/c-suite-study/ceo

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