IT機器販売のパシフィックネットの上田満弘社長は2月2日の22年5月期第2四半期業績説明会で、今後3年間で国内法人が使っているPC約3600万台のうち約2600万台が更新されると予測し、パソコンなどのサブスク事業に積極的な投資をしていく考えを明かした。
上田社長は「企業のサブスク利用が今の300万台から700万台へ増える」と期待し、サブスク事業の力を入れる背景を説明する。そのために、まずPCなどの仕入れを強化する。半導体不足で、IT機器の納期遅延が起きている中で、先行調達しておくためだ。2つめは、テクニカルセンターを新しくすること。名古屋のセンターをすでに移転させたが、札幌などのセンターも移す。3つめは、IT人材の採用になる。新しいITサービスを付加し、サブスクのメニューを増やしていくためだ。4つめの戦略投資は、サブスク用基幹システムとCRMを今期中にも稼働させること。投資金額は明らかにはしていない。
同社はこのようにIT機器サブスクの顧客拡大を図る一方、IT機器専門のネットオークションを立ち上げる。22年3月中旬にも本格運用を開始し、まずは100社の参加を見込む。サブスクから戻ってきた中古品に加えて、自治体などの出品代行をする。なお、22年5月期の売り上げは前年同期比5.3%増の55億円、営業利益は同35%減の5億円を計画。コロナの影響を大きく受けているという。(田中克己)