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セミナー・イベントレポート

2019.08.29

シンポジウム「令和のIT産業」

 一般社団法人ITビジネス研究会のシンポジウム「令和のIT産業―失われた30年をどう取り戻すのか」が8月28日、東京・三田のNEC芝俱楽部で開催しました。約90人が参加した同講演会のトップバッターにたったSAPジャパンの村田聡一郎氏は、この30年の停滞する日本経済の現実を指摘するとともに、「ヒトが走る経営」からデジタルを駆使したビジネスモデルへの転換を提案した。世界各国がGDPを2倍以上伸ばしたのに、日本は横ばいだった原因の1つが生産性の低さになる。だが、今、人手不足が追い風になり、そこにデジタルを活かそうとする。

 続いて、アクセンチュアの中野恭秀氏はレガシーシステムの刷新を提案した。多くのユーザーがメインフレームを持ち続けており、COBOL資産もたくさんある。それを攻めの投資ができない理由に挙げるユーザーがいるが、本質を理解してない面もある。システムを近代化する刷新の支援体制を用意する。

 日本マイクロソフトの大谷健氏は「クラウドがSIのビジネスモデルを変える」と指摘し、これまでのような収益をより高めるために顧客の言われるままに機能を追加し、プロジェクトを長期化させる手は通用しなくなる。料金はサブスクになり、顧客との取引を長く付けられることが重要になる。その策の1つが顧客満足度を向上させることにある。

 いずれにしろ、人月ビジネスからの転換を推し進めなければ、勝つ抜くのは厳しくなる。共通の意見だ。

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