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2025.03.12

[MWC2025] NEC、展示から商談中心に転換

 NECは通信インフラに使うハードウエアの汎用化に対応し、ソフトウエア事業を強化する方針。火物丈裕テレコムサービスビジネスユニットネットワークソリューション事業部門ネットワークソリューション戦略統括部統括部長は「仮想RANは専用ハードから汎用ハードウエアになり、ソフトで機能を追加したり、拡充したりするようになる」と変化を指摘。そこにビジネスチャンスが広がるとし、今回のMWCは展示から商談のスペース確保に転換したという。

 同社が通信事業者にアピールする1つめは、オペレーションの自動化とコスト削減などに応えること。人手と時間をかける従来方法から、システム導入を自動化していくため、ソフトウエアにより自動制御ができる範囲を広げていくこと。とはいっても、ハードウエアによる新たな収益を見込み、光デバイスとRF(無線装置)へ投資を拡充する。ネットワーク機器ベンダーや半導体ベンダーとのパートナリングによるライセンス・知財ビジネスの拡大も図る。

 グローバル5Gビジネスでは、Open RANを推進するNTTドコモとの合弁会社OREX SAIを通じた海外通信事業者向け事業展開を推進する。エッジデータセンターとAIの活用も広げる。出展したグループのNetcrackerを通じて、通信事業者向け業務支援システムBSSとネットワーク運用支援・障害検知などのOSSのグローバル事業も強化するという。久嶋テレコムサービス企画統括部シニアマネージャーは「通信事業者は5Gなどのインフラ投資から、DXやAIへの投資にシフトするだろう」と読む。

 なお、CTOの西原基夫氏が3月4日、「AI対人の創意工夫、未来のネットワークをデザインするのは誰か」というテーマで、ネットワーク設計関連セッションで講演をした。とくにAIの活用が進み、AIが設計し、AIエージェントが価格や納期までも交渉する。そんな時代にネットワークの安心、安全がより求められるようになる。ITとコミュニケーションに強みを持つと言われるNECが次にどんなに手を打つのか。(田中克己)

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