スマートホーム・ビジネスを手掛けるmui Lab(ムイラボ)CEOの大木和典氏が1月29日、ITビジネス研究会で「スマートホームの今とこれから、そして同社の取り組み」というテーマで、スマートホームの普及への道のりを講演した。
国内のスマートホームの普及がなかなか進まないのは、デバイスをつなぐのが面倒だったり、うまくつながらなかったり、さらに楽しさやワクワク感が生まれないことに原因の1つがあると言われている。家のスマート化によるインセンティブのなさを指摘する声もある。
大木氏は「スマート家電で、スマートホームになっていない」と指摘する。そこで、大木氏はスマートフォンの普及にヒントがあるとする。アプリストアの登場だ。1対1対につながるのではなく、1対多数にすること。家がスマホ化することともいえる。その時にどんな体験を提供できるのかだ。アップルやグーグルがスマートホーム市場に参入を始めたことで、いろんなアプリが開発されることも期待される。「家で暮らす目的とは何か」。そこを考えることが普及への突破口になる。
ITビジネス研究会がスマートホームを取り上げるのは今回、初めて。スマートホームの進展、普及がシステム開発業界にどんなインパクトを与えるものか、興味深いテーマでもある。なお、同社は天気予報などの情報をリアルタイムに表示する木製ディスプレイmuiボードなどを開発、販売する。そこに生活に溶け込むITの設計思想カームテクノロジーの理論を取り入れ、インテリア空間に調和するデザインにしている。(田中克己)
講演録画があるので、必要な会員は事務局まで連絡をください。