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2024.04.15

生成AIのインパクト第6回「日本IBM」、27年に30%以上向上へ

 日本 IBMがこのほど、生成AIなどを活用し、戦略策定からシステム開発、運用、プロジェクト管理まで包括的に支援する「IT変革のためのAIソリューション」を体系化し、提供を開始した。システム構築モダナイゼーションとIT運用の自動化で、生産性向上を図れるという。

 同社執行役員でIBMコンサルティング事業本部ハイブリッド・クラウド・サービス事業部長を務める鹿内一郎氏はIT業界の3つの課題を挙げる。1つは、IT需要の拡大に対して、エンジニアが足していること。そこに生成AIを活用し、工数依存から脱却を図る。2つめは、人材の流動化。高齢化しているベテランに一日も早く依存しないようにすること。なので、ベテランの知見を蓄積、活用する仕組みを作り上げる。3つめは、技術の進化で、エンジニア自身の研さんが問われる。

 問題の1つは、「IT部門におけるAI活用が進んでいないこと」(二上哲也執行役員・ IBMフェローIBMコンサルティング事業本部最高技術責任者)。そこに、「IT変革のためのAIソリューション」を用意した理由がある。機能の1つは、ITライフサイクルにおける生成AI活用の戦略策定とガバナンスを提供すること。2つめは、コード生成で、生成AIと複数のテクノロジーを融合・最適化し、基幹システム含むシステム構築を効率化すること。3つめは、テスト自動化、4つめは運用の高度化だ。最後はプロジェクト管理の高度化になる。

 同社によると、目標は2027年に分析、要件定義、設計/開発、テスト、運用における仕様書作成やテストの効率を30%以上向上させること。2030年には自動化に加え、ベテランの知見をLLMに取り込んだAIによるレビューの仕組みを構築し、開発と運用全体で50%のスピード向上と抜本的な効率化を図れるとする。(田中克己)

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