野村総合研究所(NRI)が3月16日、日米中独の4か国における生活者個人のAI利用状況の調査結果を発表した。2025年9月に各国の3000人超の個人に聞いたもので、AI利用頻度(月に数回以上の利用者)は、中国が86.3%と非常に高く、米国とドイツが6割弱、日本が35%となり、日本の利用が低いことが分かった。
生成AIへの支出、つまり有料版AIサービスの使用は、日本が15.5%、米国とドイツが3〜4割、中国が66%と、日本の低さが分かる。AIに対する信頼度(10点満点)も、中国の6点以上の割合が91.7%に対して、日本は約4割だ。米国とドイツは信頼層と全く信頼していない層(1点の層)に分かれている。林裕之氏は「これはAIの生成物に対する責任の所在や著作権侵害、法的なリスクに対する認識が背景にあると考えられる」と述べる。
生活者はAIをどう捉えているのか。藤坂さくら氏によると、AIに対する態度を「AIへの信頼度」と「AIの利用度」の2軸で、AI信頼×利用(AIフル活用スタイル)、AI信頼×非利用(利便性期待・待機スタイル)、AI不信×利用(実利用割り切り利用スタイル)、AI不信×非利用(人間価値重視スタイル)の4つにタイプに分類した。AIフル活用スタイルは、AIを信頼し、積極的に活用する層で、中国が8割、米独が5割弱を占める。日本はAIを全面的に信頼しているわけではないもの、実利のために割り切って利用している層が半数にもなる。
藤坂氏は「日本の多数派である待機スタイルがAI利用へ移行するきっかけは、家事や単純な窓口など業務や、日常の負担を軽減する領域から始まる」と予想する。そこでの「成功体験から信頼が形成され、徐々にAI利用が拡大していく」と推察する。(田中克己)





