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2025.03.13

[MWC2025]  京セラ、アンリツ、Cellid など日本企業

 京セラがAIを活用した5G仮想化基地局の商用化に向けて本格的に開始した。独自の通信技術と仮想化技術を用いることで、汎用サーバーで5Gネットワークの構築を可能にするもの。同時に、5G RANオープン化の普及促進に向けアジアの通信ベンダー6社と「O-RU Alliance」を設立した。Open RANの理念に基づくベンダーロックインの解消と、オープンプラットフォームを活かした技術革新に向けた取り組みを発表する。

 アンリツは「テクノロジーと共創で、新たなつながる未来へ」をコンセプトに、未来のコネクティビティとDXを加速するソリューションを展示する。具体的には、AIによるスペクトラム分析、AIが保証する自律的なネットワーク、交通弱者保護を強化するC-V2Xデジタルツイン環境、NTN(非地上系ネットワーク)NB-IoTテストソリューション、モバイル端末のプロトコル開発を促進するテスト環境の仮想化などになる。

 ARグラス用ディスプレイや空間認識エンジンの開発を手がけるCellidは2024年11月に発表したメガネタイプARグラスのリファレンスデザイン(検証モデル)や最新ウェイブガイドも含め、実用シナリオを想起させるデモを通じて、日常に溶け込む軽量な次世代のARグラスの体験を提供した。同社によると、コンピュータはより人間に身近なデバイスとして進化し続け、今後はモバイルからAR/MRグラスへ移行するとみる。遠隔支援や買い物、接客、学習、医療などのユースケースを揃えているところ。

 日本パビリオンには、マルチアングル配信システムなどのAMATELUS、Dots for、InnoJin、メリテック、森田テック、日本電業工作、RevComm、精工技研など16社が出展する。ElephanTechはARグラスなどに使う環境負荷の小さいプリント基盤、IPNetfusionはモバイルインフラの評価機、BBSakura NetworksはNaaS(ネットワーク・アズ・ア・サービス)のOCXサービスを、それぞれ展示する。グローバル市場開拓へ向けての出展にもなる。IPNetfusionは評価機の輸入販売から始めたが、取引先が再編・淘汰されていく中で、これまでのノウハウを活かして自社開発することにしたという。日本人とイスラエル人が立ち上げたAironWorksはサイバーセキュリティ対策のトレーニングを提供し、日本国内に約500社のユーザーを獲得したという。2025年からは欧米市場の開拓に取り組む。同社は人の漸弱性に着目し、関連するデータを収集し、個人がどんな対策をすればいいのか学べる。(田中克己)

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