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2021.10.19

経営者と現場で、DXに対する認識に乖離

 ドキュメント管理などを提供する米ABBYYがこのほど、米国とイギリス、フランス、ドイツ、日本の従業員1000人以上の企業のITリーダー(意思決定者)に、DXプロジェクトの影響、ビジネスが直面している障壁などを調査した。結果、「自社が十分にデジタル化できている」と思っている日本の経営層が67%もいるのに、現場の中間管理職は37%と、経営層と現場の認識に乖離があることが分かった。

 同調査によると、DX(デジタル変革)の準備が整っていると感じている日本企業は42%と他国平均を22ポイント下回る。DXを阻むのは自動化技術になる。日本企業の97%がDXプロジェクトで、自動化で何らかの問題を経験し、3分の1がDXプロジェクトの方向性を変更する必要があるとする。実は、取り組んだことが目指すものではなかったこともある。必要なスキルを確保できず、従来システムのアップグレードが難しいこともある。3分の1はどの技術を使用すべきか、どこから始めれば良いのかも分からないと回答する。
 同社は結論として、日本企業のDXが進まない理由の1つは、経営者らと中間管理職の間の溝があることだという。経営者が求めるDXの成功を、中間管理職は困難と感じ、DXに関する投資や機会が無駄になるとみている。認識の差は、現在の企業内のビジネスプロセスとタスクを、明確に可視化、分析していないことなどにある。(田中克己)

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