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2023.12.05

NECのITサービス事業、想定以上の伸長

 「NECのITサービス事業は想定以上の伸長」。NEC取締役兼代表執行役 Corporate EVP 兼 CFOの藤川修氏は11月30日のIRDay2023で、2025中期経営計画の達成に向けて、順調に進んでいることを強調した。「(ITサービス事業は)さらなる成長を見込む」とし、中計目標の2025年度に売り上げ3兆5000億円、調整後営業利益3000億円を上回る可能性も示唆する。

 そのITサービス事業を統括する執行役Corporate SEVP兼Co-COOの堺和宏氏は「コアDXがITサービス事業の成長のカギ」とし、コアDXを年率30%近く伸ばすことで、ITサービス事業の売り上げ2兆円、調整後営業利益2400億円を目指すことを改めて語った。製品やサービスなどを担当する執行役Corporate EVP兼CDOの吉崎敏文氏は「コアDXは22年度に黒字化した」と語った。ハードとソフト、サービス、人材を組み合わせた共通基盤NDP(NECデジタルプラットフォーム)も23年度に黒字させる。SIのノウハウをテンプレート化、オファリング化し、個別SIからの転換を図る。子会社のアビームコンサルティングとの協業も推進する。

 デジタルガバメントとデジタルファイナンスを担当する執行役Corporate SVPの吉田直樹氏は、欧州3社の買収などで、海外ITサービス事業の売り上げを25年度に3100億円にするという。主にインドへのオフショア開発によって、調整後営業利益も360億円を目指す。「オファリングで、OPは数%伸ばせる」。

 藤川氏は「デジタル経営基盤を再構築し、社員からマネジメントまでがデータを共有する仕組みにする」とし、こうした自ら取り組んだDXのノウハウを外販する考えも明かす。カスタマイズなしの業種別ITサービスを揃えられるかがカギのように思える。(田中克己)

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